禁煙治療

タバコをやめたいのだけれどもなかなかやめられないのは、ニコチン依存症が原因です。タバコに含まれるニコチンを長年吸い続けていると、身体的にニコチン依存症になってしまいます。麻薬やアルコール依存症と同じで、ニコチンが切れると、イライラしたり落ち着かなくなるなどの離脱症状又は禁断症状がでてきます。そのために、完全にニコチンを切ることができなくなるのです。

禁煙外来の目的は、このニコチン依存症を治療することです。

ニコチチンガムやニコチンパッチは、以前から用いられた薬で、体の外からニコチンを補充してニコチンの離脱症状をやわらげ、徐々に減量しながら、禁煙にもって行きます。現在は、医師の処方箋がなくても薬局で購入できます。費用も保健診療による禁煙治療とあまり変わりありません。

健康保険による禁煙治療は、ニコチン依存症を効率よく改善させる内服薬を用います。この薬は、「チャンピックス」といい、ニコチンではありませんが、 内服することで脳に働いて、ニコチンと同じ効果が得られられます。しかし、ニコチンのような依存性はなく、12週間内服後に中断しても離脱症状は起こりません。 また、内服中は、タバコを吸いたくなくなりますし、吸っても以前のようにおいしく感じなくなります。

副作用としては、吐き気、頭痛、上腹部痛、便秘、めまい、不眠、昼間の眠気などがあります。どうしても副作用で困る場合は、胃腸薬を併用したり、減量したりして、対応します。

●健康保険診療の費用 （自己負担３割の場合）

①初診 ②２週間後 ③４週間後 ④８週間後 ⑤12週間後 合計５回の診療

診療費 ①1700円 ②1130円 ③1130円 ④1130円 ⑤920円

院外処方による薬剤費 ①1880円 ②2420円 ③4450円 ④4450円

合計で 19210円になります。